天候を味方につけてプラハの中世を垣間見る

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2015/1/16

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チェコ

プラハ

モデルプラン

約25万円（7泊8日）

チェコの見所を一望できる貴重な場所ですが、観光名所にはなっていないので、マイペースに撮影出来ます。 ストラホフ修道院を出て右側にプラハ城、ヴルタヴァ川、カレラ橋といったプラハを代表する建築物や自然を一望できる広場あります。しかし修道院での経験からすでに心が中世にタイムスリップしていた私には、奧に見える現代的な建築物がとても気になってしまいました。

なんとか、歴史的な建築物だけを撮影する方法がないか考えていたところ、数日間は夜間の予報が「豪雨」で、朝の予報が「晴れ」になっていることに気付きました。この天気のパターンであれば、早朝に私が思い描いていたプラハの姿を撮影できるかもしれないと思い、行程を変更して毎朝この広場でその瞬間を待つことにしました。

５月のプラハはお天気に恵まれていると聞いていましたが、私が訪れた週の前後は異例なほどに天気が崩れて豪雨が続いていました。空が白み始める４時にはホテルを出て、豪雨の中、広場でカメラを構え続けること３日目。

雨後の晴天で生まれた朝靄が歴史地区の背景にある現代的な街並みを隠し、チェコの首都「プラハ」ではなく、中世の神聖ローマ帝国の首都「プラハ」の姿が目の前に現れました。このようなプラハの姿を一年のうちに何日くらいこの場から見られるのかは私には分かりません。私以外誰もいない静かな広場で、この貴重な瞬間を収めるべく夢中で撮影した写真でした。

この後も朝日が朝靄と百塔を照らすことで、一帯が黄金色に輝き、自然の美と人類の英知の共演が２０分ほど続きました。ストラホフ修道院の哲学の間と重ね合わせることで、僅かな時間ではありますが、当時の人々と時間を共有できた気がしました。

この広場は夜景も見事なもので、市中は歴史的な建造物がライトアップされているため、まるで魔法の世界にいるかのような景観を見ることができます。これだけ素晴らしい景観を見ることができるのに、夜間この場所に人がいることは希で、日中よりもさらに人が少なくなります。

広場にはオープンテラスのレストランがあるため、そちらにはお客さんが入っていますが、この広場はレストランよりも前段にあるため、撮影に影響はありません。上記の通り天候の悪さもあって、合計で５日間もこの場で撮影していましたが、ここから写真を撮影している人はいませんでした。人混みに揉まれず、この美しさに浸れるのは本当に贅沢なことだと思います。

この広場からの夜景撮影は望遠レンズがお勧めです。被写体となる大部分は暗い一方で、ライトアップされているエリアは限定されているため、望遠でその部分を切り取ることで、印象的な写真を撮影出来ます。特にプラハ城は手前に暗い建築物があるため、コントラストとして取り入れることでこのような写真を撮影出来ます。

もちろん夜景だけではなく、日中も魅力的なので、様々な時間帯に撮影出来るようにうまく予定を組みましょう。

同じくチェコを一望できる場所としてはペトシーンタワーが有名です。確かに一望はできるのですが、全体を写そうとして広角レンズを使うと、一つ一つの建築物の美しさが確認しにくくなってしまうため、好みが分かれるかもしれません。私はむしろ望遠レンズで歴史的な建造物を斜め上から撮影する方法をお勧めします。35mm換算で200mmもあれば十分かと思います。

天候が悪い日は展望台の窓が閉まっていてまともな写真が撮影出来ません。晴天時に登って、窓が開いているところから撮影しましょう。お勧めはプラハ城が見える角度です。三脚は使えませんが、カメラが置けるスペースが窓際にあるので、そこに置くことで手ぶれは防ぐことができます。ただタワー自体が揺れているのと、展望台を他の観光客が歩くたびに振動を拾うので、手ぶれ補正付きのカメラやレンズで撮影することと、絞りを一段上げてシャッタースピードを稼ぐのも選択肢です。

ペトシーンタワーと今回の広場は徒歩で移動できる距離なので、時間帯によって行き来をしても良いと思います。タワーは階段で上ることもできますが、体力温存のために有料（現金のみ）の直通エレベーターを使って展望台まで移動して下さい。比較的遅い時間まで営業しているので、営業時間を確認しておきましょう。